成安造形大の卒展

 今日は成安造形大の卒展を見に行ってきました。以下、個人的に気になった作品を幾つか。まずは洋画クラス研究生、宗田晃さん《Our stories》。人物描写はなかなかの腕かと思いました。




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 イラストレーションクラス田中ゼミ4年堀越千里さん《夢死の根城》。要するに切り絵なのですが、これだけのボリュームで見せられると圧倒的。卒業後はどうされるのでしょうか。個展があったら見てみたい気がします。





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 写真クラス4年、鳥尾佳佑さん《椅子に残ったわずかなぬくもり》。これは私のマズい撮影ではディテールが潰れてしまっているので、実物を見ないと伝わりにくいと思います。いっけんごく当たり前のスナップショットに見えるのですが、非常に強い緊迫感を感じる写真でした。ご本人の実家を撮った連作写真であるとのことで、ご自身の生家へのアンビバレントな思いが強く出ています。月末から個展だそうですが、うまく時間取れるかな……。


鳥尾佳佑写真展 椅子に残ったわずかなぬくもり
ART FORUM JARFO (Space Bにて)
2012年1月24日[火]–2月5日[日] 12:00−19:00[最終日17時迄、月曜休廊]
http://seian-mediadesign.jp/2012/01/18/torio_exhibition/


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 構想表現クラス、瀧弘子さん《ベンテンヤ》。展示されていた作品そのものも面白かったのですが、ポートフォリオを見せてもらって、そのなかにあった《一張羅》という作品に惚れました。この子は面白いな。いつか一緒になんかやりたいですね。





 いま調べたら、さすが小吹さん。既にチェック済みでした。すごい。

小吹隆文 アートのこぶ〆め
http://livedoor.blogimg.jp/artkobujime/imgs/5/8/5897584b.jpg

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 構想表現クラス研究生、吉見拓哉さん《世界の終わり(7本のギター)》。これは見ただけではわからない作品で、音を聴かせる作品です。どういう作品かと言うと、7本のギターにそれぞれ弦が一本だけ張ってある。で、ピックアップでその音を拾って、その音を伝導スピーカーで鳴らすという仕組みです。伝導スピーカーはごく小さなスピーカーで、それ自体からはほとんど音はしない。ただ、この小さなスピーカーを空き箱などに貼り付けると、空き箱全体が振動してスピーカーになるというものです。で、吉美さんはこのスピーカーを、アコースティックギターの胴に貼った。



 するとどうなるか。言から出た音はピックアップで拾われ、伝導スピーカーに伝わってギターの胴を鳴らす。するとその振動で弦が震えてまた音が鳴り、それがピックアップで拾われて……というループを起こす。いわゆるハウリング、フィードバック奏法の原理です。フィードバック奏法自体はエレキギターでは珍しくないのですが、それをアコースティック・ギターでやるところが面白いし、うまく音量を調節して半永久的に鳴らしてるところも面白い。ちょっと藤本由紀夫さんの作品を連想させますが、実際ご本人もお好きなのだとか。今後の展開に期待したいです。

成安造形大 卒業制作展&進級制作展 2012
京都市立美術館、1.22まで
このほか別会場での展示やファッションショーもあるようです。詳しくは下記を。
http://www.seian.ac.jp/news/2012-2/