京都嵯峨芸大の卒展、中山玲佳さん、ほか

■グループ展「SHOUKA」ギャラリー16
 成安の洋画と写真の研究生と卒業生によるグループ展。タカスカナツミさんがちょっと面白い。現代美術二等兵を思わせるマイクロインスタ。就職活動や日常のストレスなど、等身大の心理がテーマ。タカスカナツミさんは2/8-2/19に大阪中崎町のギャラリーにて個展とのこと、なのだけれど、このギャラリーのロゴが凝り過ぎていて判読できない。うまく日程が合えば見に行きたい。


=======================================


■鳥尾佳佑「椅子に残ったわずかなぬくもり」JARFO
 成安造形大の卒展で見て気にかかっていた人の写真展。良い写真だと思うんだけどご本人は泰然自若、「そうでしょうか」と。私は好きです。

鳥尾佳佑「椅子に残ったわずかなぬくもり」JARFO
www16.plala.or.jp/jarfo/


=======================================


■京都嵯峨芸術大の卒展
1)妹尾夢子《風神雷神図 解》(日本画)
 風神雷神図をフランシスベーコンが書いたらこうなる、みたいな感じの作品。一体何を考えてるんだろう。他の作品も見てみたかった。




2)秋吉千奈美《きっと望む、逃避世界はエたーなル》(デザイン専攻)
 思春期的な妄想世界をぎゅっと額縁に押し込めた作品。基本、こういうの私好きです。デフォ。もっと過剰でも良いくらい。どんな方なのかお会いしてみたいですね。



3)土井陽子さん《spring stamp a. b. c》(版画分野)
 ニスを盛り上げて作る透明感のある半立体の絵画を版にする人。つまり版そのものが作品になっている。下のこの写真が版なのですね、実は。


 で、摺られた版画の方は、見て楽しむもよし触って楽しむもよしの凹凸のある刷り上がり。版と版画を両方見て楽しむという変わった版画。自己流で編み出した特異な技法。


4)《meal》山口智加(油画)
 この人はダントツ面白かった。お肉を食べている自画像で、肉の部分だけがモザイクになっている。で、その横に鳥肉の絵がかかっているという二枚組。ポートフォリオを見せてもらいましたが、ガガ様以前に生肉ドレスを作っていた才人。卒業後はワーホリに旅立ってしまうのだとか。残念……。帰ってきたら連絡欲しいです。いやまじで。



=======================================


■gallery Ort「YOON SEONG HO」展
韓国の方、セラミックの作家。やっぱりどこか「もの派」っぽい。


=======================================


■中山玲佳「Sleeping diary 〜楽園へ〜」MORI YU Gallery
 VOCA賞受賞作家の新作を中心とした個展。新作には人物像も登場していてさらに幅が広がった感じ。あの独特のメキシコ的カラフルさは健在。改めて中山さんのポートフォリオを少し時間かけて拝見したのですが、まとまった回顧展か作品集を出すべき時期なんじゃないかと思いました。VOCA賞もお取りになったことだし、どこかの版元がアプローチしても良い頃なんじゃないのかな。

中山玲佳
「Sleeping diary 〜楽園へ〜」
MORI YU Gallery
http://www.moriyu-gallery.com/v3/index.php

 鑑賞のあと、いつもお世話になってるMORI YUの佐川さんとしばし立ち話。楽しい時間。森さんにはまたお会いできずじまい。どういうわけか昔からなかなかご挨拶する機会がない。森さん、また伺いますね!