バーン=ジョーンズ展
バーン=ジョーンズ展、兵庫県立で見てきましたが、もうすごい良かったです。あのね、ゴシック系の絵を描いてる若い人、絶対見といた方が良いと思いますよ。神戸遠いかもしんないけど、必ず勉強になるから。いまは役に立たなくても、10年後に必ず役に立つと思う、いろんな意味で。彼は19世紀の「ラファエル前派」っていうグループの人なんですが、たぶんこのグループの画家は、恋月姫さんの人形が好きな人なら、必ず気に入ると思います。幻想絵画のルーツみたいな人たちです。
この展覧会の面白いのは、時系列ではなくてテーマ別になってるところ。竜退治、アーサー王伝説、キューピッド、ペルセウス、いばら姫、そのほかそのほか。ほとんどの作品が何らかの伝説をモチーフにしてる。作品そのものも美しいけど、背景に物語があるんです。残念ながら今回は展示されてないんですが、吸血鬼の絵なんかも描いてます(実はあれがいちばん好きなんだけどな。それと黄金の階段。後者はロンドンでの展覧会のため借りられなかったそうですが)。その替わりピグマリオン連作が来てて、これは見応えありますよ。会期中にもう一回は必ず見に行くつもり。
それとバーン=ジョーンズで面白いのが、服の襞の表現なんです。たぶんヘレニズム時代の彫刻とか、ひょっとすると日本の仏像なんかも参考にしてるかも知れないなと思うんですが、どうでしょう。彼の伝記的事実はよく知らないので憶測ですが、とにかく服の襞の表現がとてもオリエンタルで面白いことは事実。見る機会があったら是非よくご覧になってください。面白いですよ。
「バーン=ジョーンズ展 英国19世紀に咲いた花」
兵庫県立美術館 2012年9月1日(土)−10月14日(日)
http://bit.ly/PFazG9