エルグレコ

 エルグレコ見てきた。どういう人だかよく知らなかったんだけど、キャプション見てたら壮絶な人生だったんだなあと思う。数年おきに注文主とギャラでモメて、何度も裁判で闘っている。大変な人生だったんだなあ。エルグレコは大きな教会からいっぱい注文をもらってたけれど、何度もギャラの交渉でモメて、最終的には借金を残して亡くなったらしい。しかも死後は何百年も忘却されて、やっと再評価したのが、あのピカソだったそうだ。





 エルグレコって戦国時代の人で、それを評価したピカソは20世紀の人。こんなに長くて気の遠くなりそうな時間、忘れられっぱなしでいるなんて、一体どんな気持ちだっただろうと思う。死んで300年も経ってから評価されたエルグレコを見てると、つくづく美術って時間との闘いなんだな、と思うけど、同じ国立国際美術館の上のフロアでは、ナフタリンでできてて、やがては消える宮永愛子さんの彫刻が。期せずして美術と時間について考えさせられるエルグレコ展と宮永愛子展はいずれも国立国際美術館でクリスマスイブまで開催。全然違うけどどっちも良いよ。是非。

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