京都市立芸大の卒展:山下拓也さん

京都市立芸大、彫刻院2回の山下拓也さんの作品。これ、何が面白いのかというと、ぐるぐる回ってるんです。しかもモーターとか動力は一切使ってなくて、勝手に回ったり止まったりしている。なぜか。理屈は簡単、実は手前にエアコンの吹き出し口があって、その風でクルクル回っている。こんな巨大で重そうなものが、単にエアコンの風に吹かれただけで回ってるという奇妙さ。設置する場所から逆算して作品を作ることが多いそうです。



山下さんはカラス天狗のお面みたいな紙製の帽子の作品をこれまであちこちに出しておられて、関西のアートファンだと、そちらの作品をご覧になった方も多いのではないかと思います。ポートフォリオも見せてもらったのですが、もうアイデアの洪水というか、一つの作品ごとにまったくコンセプトが違うので、見てるこっちの頭が混乱してくるくらいです。何も説明を聞かなければ、グループ展の記録と思うのじゃないでしょうか。

そんなわけで非常に優れた才能だと思うのですが、なんと所属ギャラリーなどは決まっていない、とのこと。この才能を埋もれさせるのはもったいないなあ……。

山下拓也さんのフェースブック
http://www.facebook.com/takuya.yamashita.927