京都精華大卒展:光崎ちひろさん


 京都市美術館で開催中の京都精華大卒展、私の一押しは光崎ちひろさんの作品。いっけんなんてことない写真に見えていったん通り過ぎたんですが、なんか妙な緊迫感があってどうしても気になり、二度見してしまいました。 そしたら実はこの作品……!



 レースの部分が全部切り抜いてあるんです! ものすごく細かい切り抜きで、糸の一本ずつを切り抜いてある。パッと見ただけでは普通の写真に見えるくらい緻密。それが工芸品に近い美しさと緊迫感を生んでいるんですね。一点作るのにこのサイズだと一カ月以上かかるんだとか。光崎さんは京都精華大の版画科4回生。2013年の京展では版画部門の須田賞と、京都市美術館賞をダブルで受賞しておいでだとか。これはコレクターも興味を示すんじゃないかな。この一点だけでも見に行く値打ちは充分にあると思います。

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