京都国立近代美術館「Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続」
京都国立近代美術館「Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続」のオープニング行ってきました。服飾系の学生さん、必ず行ってね。80年代のギャルソン、ヨージからアンリアレイジ、ソマルタなどの最前線まで、一通り見られます。日本のここ30年のファッションの流れを学ぶには非常に良い機会かと。
見どころはギャルソン、ヨージがパリコレで「黒の衝撃」「東からの衝撃」と評された頃の80年代の実物とショーの映像。いずれもあまり現存してないそうなのでこれは貴重。たとえばヨージヤマモトの伝説的な一着、欧米では「東からの衝撃」、日本では「ボロルック」と呼ばれた。実は裂け目に見える部分も丁寧に縫製されている。日本人の語彙貧弱過ぎ。
あるいはミハラヤスヒロの西陣織スーツ。2013-14年秋冬シーズンにアンリアレイジが出して話題になった「光で色が変わる服」ってのがあったけど、あれも実は京都の素材メーカーとのコラボでできたもので、実物が展示されている。このほか京都の素材メーカーとトップブランドのコラボの例多数。素材の大切さと同時に、京都の素材の凄さがわかる。関西で服飾を学んでる意味をかみしめて欲しい。
これも京都の伝統産業とのコラボの例で、串野真也さんのカラス型ハイヒール。串野さん自身も京都在住なんだけれど、この靴も京都の帯屋さんとコラボしたもの。彼の靴はガガ様お気に入りで、もはや「靴のシュルレアリスト」と言ってもいいかと。
あと、レディーガガの着たソマルタの無縫製ニットボディスーツとか、最先端の話題の服がいっぱい。それからいわゆる立体縫製ではなくて、平面構成から作った服がいっぱい出てるのも見どころ。たとえば下はアレクサンダー・マックイーンを育てたコージタツノさんの服。
ほかにもジュンヤさんの服とかイッセイミヤケさんのとか、標準の型紙を変形させながら発想するんじゃなくて、折り紙みたいな発想で作った服がいっぱいあって、このあたりが日本のデザインの真骨頂なんだな、と再認識させられる。いろんな意味で見どころ多いですので是非。5月11日まで。
京都国立近代美術館「Future Beauty 日本ファッション:不連続の連続」
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2013/401.html