横尾忠則現代美術館「枠と水平線と・・・ グラフィック・ワークを超えて」


 上は横尾忠則現代美術館で始まっている展覧会「枠と水平線と・・・ グラフィック・ワークを超えて」のようす。なんでこんなにガタガタに並んでいるかというと、画中の水平線の位置を揃えたため、なんですね。水平線の位置、かなり低いですよね。「椿説弓張月」は例外的に水平線が高い位置にあるけど、あとはほぼ画面を真っ二つの二分割かそれより下。極端なものになると、画面下部にほとんど帯か枠線のような水平線が描かれています。



 地平線や水平線が低く描かれるのってバロックの特徴だと、大昔に学校で習った気がします。その伝で行くと横尾さんは、バロック的な完成の持ち主と言うことになるかもしれませんね。どっちかというとテーマ主義的な語られ方をすることが多い横尾作品ですが、こんな感じで今回の展示は、かなり形式主義的に横尾さんのポスター作品を捉え直したものになっていて、結構異色の展示かもしれません。



 上は横尾作品にしばしば登場する「枠」に注目したセレクトの中から、美輪明宏さんの「黒蜥蜴」のポスター。確かに横尾作品には実にしばしば「枠」が登場しますが、その枠の奇抜さたるや大変なもので、枠に注目するだけでもその非凡さが伺えます。この企画を考えたのは、兵庫県美の出原均さん。横尾さんご本人は「こんなこと考えたことなかったなあ」と首を傾げておられましたが、作家本人が考えていなかったところに斬り込むのも展示という研究活動の醍醐味の一つ。多くの方に見て欲しい展示。9月28日まで。

横尾忠則現代美術館「枠と水平線と・・・ グラフィック・ワークを超えて」9月28日まで
http://www.ytmoca.jp/exhibitions/2014/04/20.html