冨永絢美 妹尾優希 二人展「コラージュ・ヌーヴォー」

冨永絢美 妹尾優希「コラージュ・ヌーヴォー」
会期:7月16日(土)〜27日(水)



 このたびSUNABAギャラリーでは企画展として、冨永絢美と妹尾優希の二人展「コラージュ・ヌーヴォー」を開催いたします。

 冨永絢美はコラージュ作家ですが、通常の印刷物などを素材とするばかりでなく、自身のアクリル絵の具による描線もその素材とするところに特色があります。アクリル絵の具の筆触そのままに切り抜かれた素材のコラージュによって、富永はまったく新しい画面、鮮やかで軽やかな抽象平面を立ち上げてみせます。

 いっぽう妹尾優希は油画を技法として用いていますが、その描画対象となるのは「写真の写真」です。妹尾は自身の古い家族写真を切り抜いてモビールにし、その揺れるようすをさらに撮影し、油画として描いていきます。不安定に揺れる古い写真のモビールのようすは、そのまま私たちが家族に対して持つ記憶の不確かさや謎を表象するかのようです。

 二人の作家はそれぞれ「写真の切り抜き」をその技法の核としていますが、その結果できあがる作品は、旧来の「コラージュ」の語から連想されるものとはかけ離れています。この二人の提示する写真と絵画の混合技法を、SUNABSAギャラリーは「コラージュ・ヌーヴォー」と名付けました。写真と絵画の交差する二人の新人作家の挑戦を、どうぞご高覧下さい。

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★冨永絢美
2016年、京都嵯峨芸術大学短期大学部卒。コラージュを中心に制作。個展に「せいとかしとか愛とか」KTNギャラリー(長崎、2011)、「コラージュ展」京都嵯峨芸術大学(京都、2014)、「warp!」京都嵯峨芸術大学(京都、2015)。2016年7月「ART OSAKA 2016」ホテルグランヴィア(大阪)







★妹尾優希
2016年成安造形大学洋画コース卒。卒業制作展で奨励賞を受賞。2014年京展入賞。第39回全国大学版画展出品。グループ展に「私の神さま|あなたの神さま」【キャンパスが美術館】(滋賀、2014)