コムニオ

学生さんが作るゴシック系のミニコミに「コムニオ」というのがありまして、これのいちばん新しい号に、私と高原英理さんが去年の夏にやった、池袋ジュンク堂での対談が載っています。


これ、実際にお話ししたときは、高原さんの発言はともかく、私の話した内容は完全にグダグダの状態でして、何を喋っているのかさっぱりわからない内容だったのでした。やなぎみわさんには「貫禄がない」とくさされ、もと美術手帖の隈さんには「あれじゃライターのインタビューじゃない」と斬られ……。いらっしゃった方すいませんでした。あのあと自己嫌悪で死にたくなりました。


いま思うと自分が主役で喋るという設定にまったくなれておらず、舞い上がってワケわかんなくなってたんですよね。しかしあれからもう1年も経つのかー。早いもんだ。いまだったらもうちょっとマシかな、と思うんですが……。


で、学生さんたちが苦心惨憺、なんとか意味の通るように私の発言を書き改めてくださった初校を見たのですが、これがそれでもまだひどい内容というか、喋りの体をなしていない。これが活字になったら私は物書き失格の烙印を押される、もう死ぬ、自殺すると思い詰め、「それは無茶なんじゃないか」というくらい後出しジャンケンで手を入れて、なんとか格好をつけたのでした。


もちろん高原さんは当意即妙、おそらく胸中は「コイツどうしようもねぇ奴だな」と呆れてはったのではないかと思いますが、当日は絶妙な語りのインプロでフォローしてくださり、仕上がった冊子はそれ以上の情報を盛り込んだ密度の濃さ。やっぱし物書きはこうじゃないといかんな、と思いましたです。


そういうわけで、喋りはグダグダでしたが冊子はわりときちんとしてます。コムニオは無料配布の小冊子で、それ系のお店で配布していると思うので、町でご覧になったら是非お手に取ってみてください。