Entries from 2012-03-01 to 1 month

藤野可織さん新刊『パトロネ』

藤野可織さんの新刊『パトロネ』をご恵贈いただいて読了した。藤野さんは美学科出身の方なので、妙に感覚が美術的で、しかも大のホラー好きでもある。恐怖と美の重なる瞬間には自分も非常に強い興味があって、自分と関心領域はかなり重なる(院生時代のご専…

サブカル論は何の役に立つのか

そういえば、昨日は神戸市外大の学生さんが拙宅の近くまでお見えになって、自分の絵を見て欲しいというのでお会いしたのだが、この学生さんは驚いたことに、神戸学院でやってる自分の講義を聴きたいという。朝イチだよというと、それでも構いませんというの…

感じる服 考える服: 東京ファッションの現在形

神戸ファッション美術館で展示中の「感じる服 考える服: 東京ファッションの現在形」の模様、かいつまんでお知らせします。基本私はゴシック&ロリータの文脈の服が好きなので、その文脈に引っかかったものに絞ってご紹介します。 まずはエイチ・ナオト/h.…

兵庫県立美術館「美術をみる8つのポイント」

兵庫県立美術館のコレクション展「美術を見る8つのポイント」のアクセスがわりと好評でちょっと驚き。近代美術からパリパリの現代美術まで手広く紹介するコレクション展なんですが、おおまかな見方とともに示されるので初心者でもウェルカムな展覧会。もち…

髪の毛で美術作品を作る作家、高橋涼子

というわけで、高橋涼子さんの個展行ってきました。下が髪の毛でできたボール。結構大きくて60-70センチくらいあったかな。ちょっとぼやけてるのはピンぼけなのではなくて、モーターでゆっくり回転しているため。シャッタースピードの関係でこんなふうに映る…

「言葉のアール・ブリュット 友原康博展」

おしらせです。5月に神戸で開催される展覧会「言葉のアール・ブリュット 友原康博展」でのトークイベントを行います。 「言葉のサラダ」とも言われる特異な言語感覚で、鋭く社会に突き刺さるメッセージを放ってきた統合失調症の詩人、友原康博。まさに「言…

子どもは現代美術の先生である

@rhinoeye 去年、阿修羅像を見て「あしゅらって、お口は三つあるけど、おしりの穴はひとつだから、たいへんだね」という名言を残した長女(8)は、先日、十一面観音像を見て絶句していた。 昨日は神戸大の大学院が主催したシンポジウム「子どもとアートをど…

三宅由希子/インカ・エッセンハイ

本日はakcuaの新鋭各賞受賞作家展「New Contemporaries」を見てきました。まあとにかく豪華な布陣なのですが、ともあれ『TH』の読者の皆さんは、三宅由希子さん目当てで行くといいと思います。私も初めて見たのだけれど、かなりゴシック。なんと妊娠してる…

「夢をあきらめるな」について

モーニング島田編集長の、 「あきらめなければ夢は必ずかなう」ほど悪質な言説はない、という話について http://togetter.com/li/265933 例の「夢をあきらめるな」についてなんですが、あの坂本龍一さんはもともと、民族音楽のフィールドワーカーになりたか…

「農家アート祭 vol.2」

今日は心斎橋のdigmeout ART&DINERというお店でやっているグループ展「農家アート祭 vol.2」というのに行ってきました。写真家のMOTOKOさんをはじめとするグループ展で、参加者はほかにdanny(イラストレーター)、桑島薫(写真家)、CHO-CHAN(イラストレー…