『K-20 怪人二十面相・伝』

「K-20」見てきました。なかなか良い出来でしたよ。


http://www.k-20.jp/


予告編の画面を見た印象では、大友克洋の「スチームボーイ」みたいな、いわゆるスチームパンクの印象が強く、あの映画は全然楽しめなかったので不安だったのですが、これでシリーズ化されたら面白いのにな、と思うほどでした。シナリオに多少の穴がないわけではないのですが、テンポがいいので許してしまえる。「カリオストロの城」の頃のジブリアニメを彷彿とさせる、肩のこらない冒険活劇でした。


第2次大戦が回避されて華族制度が残存した日本」という設定も、これも非常に効果的でした。この手の戦前〜戦後を舞台にした最近の映画の通例に習って、本作でも中国ロケがふんだんに盛り込まれているのですが、これがパラレルワールドであるという設定によって、違和感を感じさせないようになっている。これは「アリ」だな、と思いましたね。


CGもレベルが高かったし、ワイヤーアクションもなかなか見応えがある。少なくとも映像の技術レベルでは、もうそんなにハリウッドに引けを取らないな、というのが見終わった印象です。お芝居も結構よくて、特に松たか子が良いお芝居をしていました。ちょっとオバチャン趣味の芝居ではありますが、生き生きしてましたね。面白かった!