アート京都2012雑感
アート京都見てきました。このフェアが良いのは、幾つか部屋を取ってあって自由に休めるところ。気候もよくて見やすい。京都がこの時期を選んだのは正解かも。サブ会場のホテルモントレの方がなぜか人で賑わってるのですが、メイン会場の国際会館、非常にいいです。森村さんの大作はじめ、広い会場でゆったり見られます。いわゆる「見やすい」展示。
上の写真は国際会館の展示から、以前から気になっている串野真也(@Kushino_M)さんの展示。髪の毛の生えた靴。頭/足という二極が強引に縫合される、ある種の残酷さが好き。それと、乙画廊からHENGEの新作が出ています。完全変形フィギュア的美術。今回は円盤から鶴に変形するタイプのものも出てます。さっそく一点売れてました。6月に個展やるそうなので、そちらも楽しみ。 あと、メイン会場でお薦めは田代裕基さん。理屈も何も、とにかくこれはすごいなと思いました。展示されてたのはガイコツがドバーッと涙を流して泣いてるという作品。これは実物見るとやられますよ。「おっ!」と思う。
HENGE
http://bit.ly/IdyYPm
サブ会場のホテルモントレの方のお薦めは丸岡和吾さん(@m_a_r_u_o_k_a)。この方もずっと気になっていた方で、楽焼きで頭蓋骨のぐい呑みなどお作りになっている方。さきほどの串野さんともお友達です。 ホテルモントレ、もう一つお薦めは535号室「gallery 21yo-j」。中西夏之さんの1987年の作品三枚組。フェアなのにここだけ展覧会みたいな緊張感が。今回の展示のためにオーナーさん自ら、宮沢賢治を引用しての中西論を執筆。良いテクストです。
丸岡和吾
http://www.kazumichimaruoka.com/
gallery 21yo-j
http://gallery21yo-j.com/
そういえば、モントレでは伊藤悠さんと本当に久々に再会。10年前、彼女がまだ確か院生か学生で、ヤノベさんのインターンをしてた頃に出会ったのですが、立派なギャラリストになっておられました。で、その伊藤さんが勝正光さんの作品を扱っておられるのだから世の中狭い。そういえば会場では天理大の学生さんや間宮君とも会ったな。
伊藤悠さんのギャラリー
http://islandjapan.com/
ついでに「MOVING」の芸術センター会場も見てきましたが、トーチカの展示がかなりよかった。なんだろう、時間の圧縮度が非常に気持ち良い。尺は短いのだけれど、裏に回って見ることもできるので、見る側が時間と空間を好きに使える。美術作品として映像を展示する場合、こういう観客側のアクセシビリティが確保してあるということは、これはすごく大事なことだと思う。自分が映像を考える上でもちょっとヒントになったような気がします。そんなところで。