美術クラスタすごろく

 もとはどなたが始めたものか存じ上げないのですが、2013年3月にツイッターに登場した「#美術クラスタすごろく」というハッシュタグに寄せて書いたたものです。プロの作家やギャラリスト学芸員や批評家も混じって盛り上がり、とても楽しいハッシュタグでした。以下は私の書いたものだけ抜粋。内容は適宜、会社や文壇、大学機構など、ご自身の属するクラスタに置き換えて楽しんでみてください。


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オープニングで招待状忘れて門番の警備員さんと一悶着。一回休み。

「企画展ですから」の言葉に騙されて出品、あとから案内状のハガキ代を請求される。一マス戻る。

図録の一番最後の「協力」欄に一行だけ名前が載る。活字は7ポイント。一マス進む。

美術手帖』で大物作家と対談。鼻高々で周囲に自慢して煙たがられる。三マス進んで一マス戻る。

トークショーの記録写真をスタッフに撮ってもらったら、単なる観客のオッサンが「俺の肖像権ガー」とか言い出してしてうんざり。あんたの顔なんて撮ってないし誰も興味ねーよ。実話につき二マス戻る。

著名作家、または著名評論家に名指しでdisられる。三マス進む。

ツイッターの「#美術クラスタすごろく」に夢中になっていたが、ふと我に帰って仕事に戻る。一マス進む。

初個展の初日から帰宅後、嬉し恥ずかしエゴサーチ。見つかったツイートの数だけ進む。

念願の美大、芸大に合格。主観的には上がり、客観的には一マス進む。

出身校や肩書き、所属画廊のネームバリューで人を判断するようになる。振り出しに戻る。

こんな時間から#美術クラスタすごろくをやっている。三マス戻る。

「わだば日本の○○○になる」。景気よく百マスほどあさっての方向に進む。