松村光秀展、行方不明だった70年代の作品も

 とにかくね、『TH』読者の皆さん、この方の展示だけは是非ご覧になってください。関西在住で『TH』読者なら絶対見るべき。いや、ほんとは東京からでも見にきて欲しいのですけれど。

松村光秀《華ばこ》2003


 『TH』読者は幻想絵画とかお好きだと思うけど、松村さんの作品は幻想絵画と言うより「絵のお化け」です。ただし「お化けの絵」を描いているのではない。絵そのものがもはやお化けとなった「絵のお化け」を作っているのです。

松村光秀《三線》2006


 松村さんの展示は神戸以外ではなかなか見られないので、遠方の方も画像を見てピンと来たら是非。また、これまでご覧になった方も是非。というのも、松村さんは一昨年お亡くなりになった方なんですが、今回は所在が不明だった作品が新たに展示されているからです。

松村光秀《飾り女》1993


 松村さんは1979年、火事でご家族と描きためた作品をすべて失うという痛ましい経験をされているのですが、今回出てきたのはその事故以前の作品。モノクロの写真画像しか残されていなかった当時の作品を見られる貴重な機会となっていますので、是非ご覧になってください。

松村光秀《朱ばこ》1986

松村光秀展 >8/23(土) ~ 9/3(水)
ギャラリー島田(神戸)
http://gallery-shimada.com/?p=2098