9/23恵文社イベント/ゲストご紹介(3) 吉岡洋
さて、次の9月23日(火・祝) 京都、恵文社COTTAGEでのイベントについて、三人目のゲスト、吉岡洋さんについてご紹介します。吉岡先生は美学畑の方で、甲南大、IAMASを経て、現在は京大で教鞭を執っておられます。
IAMASにおられただけあって、もともとはメディアアートやサイバースペースの問題がご専門(といっていいのかどうか。何せ非常に幅広い方なので、要約が難しい)なのですが、もう一つ吉岡先生の肩書きを申し上げると、先生は来年京都で開催される国際芸術祭「PARASOPHIA」の、プロフェッショナルアドバイザーでもある。そのほか、これまでにも幾つかの芸術祭の監督を務めておられます。
美学には哲学の一分野という面もあって、実際、吉岡先生はいわゆるポストモダン哲学や、「アフォーダンス」という環境と心理の相互作用の理論についてご紹介する仕事もなさっています。が、そのいっぽうで実際のキュレーションもなさっておられる。つまり理論面に通じておられるだけでなく、かなり現場に近いところにおられる美学者ということになるでしょう。
既にご紹介しました通り、当日のゲストは谷澤紗和子さんも塚原悠也さんも、かなりの暴れん坊で話がどこにどう飛ぶか予測がつきません。正直、私もあまりまとめ役に回るつもりはなく、もしかすると滅茶苦茶になるかもしれない。そこで行司役をお願いしたのが、この吉岡先生ということになります。
まあ何せ米MITの美術理論誌『オクトーバー』掲載の評論の訳出を多数手掛けてこられたくらいの方なので、私だとパニックに陥りそうな無茶な話の展開でも、吉岡先生なら難なくまとめてくださるだろう、というのがそもそもの狙いですが、もしかするともっと滅茶苦茶になるかもしれません。というのも吉岡先生は、美学理論家でありながら、理論や言語が解体しそうになる、そのエッジの部分に強い興味をお持ちの方だからです。
そんなわけで当日は何がどうなるかよくわかりませんが、本来それが「イベント」というものの本来の姿だろうと私は思っています。なにせeventって言葉はもともと、重大な突発事故を指す言葉ですからね。予定調和的な展開の話をするつもりなど、当初からまったくない。とにかく土俵はできました。あとは何がどう起こるか、私自身も観客のように楽しみたいと思っています。
2014年9月23日(火・祝) 開場13:00 開演13:30 〜15:30
於・恵文社COTTAGE(恵文社一乗寺店 南側)
☆ゲスト:谷澤紗和子(美術作家)
塚原悠也(美術作家、contact Gonzo)
吉岡洋(美学者、PARASOPHIAアドバイザー)
☆入場料:1,000円(ドリンクつき → ドリンクなしに変更)
☆ご予約:higu9696@gmail.com
http://d.hatena.ne.jp/higuchi1967/20140520/1400564551