谷原菜摘子さん、高木智子さん

 今年の京展で一番大きな京展賞を受賞した谷原菜摘子さんからご招待をいただいて、京展行って参りました。谷原さんは今年の京芸の学内展で見つけて面白いなーと思っていた人。手法としては黒い別珍に油彩で描いていくというもの、黒い部分は塗り残されたところ。そういう手法なので一発描き、描き直しもほとんどできません。ちなみにご本人の横の人物は自画像。観覧中の方が何度も顔を見比べ、ついにたまらなくなって話しかけていたのが面白かったです。



 谷原さん、今度は全図。レースの表現が巧みで工芸的な美しさがありますが、同時によく目を凝らすと中央の人物が生首だったり耳が千切れていたりと、不穏な部分があちこちに覗きます。そのせいもあってかゴスクラスタからは既に密かに注目を集めているのですが、京都の老舗のギャラリー16もプッシュしている新人。期待が高まる人なので、気になった方は是非。



 京展はほかに高木智子さんも市長賞を取っておいでで、受賞作は買い上げになるそうです。高木さんはステイニングと厚塗りが共存する極端な画面が特徴。非常に力強い作品を作っておいでで、下のリンク先と同じウルトラマンの人形を描いた作品での受賞となりました。

高木智子さん
http://d.hatena.ne.jp/higuchi1967/20140216/1392526568


 いずれも文句なしの受賞かと。展示は本日まで、京都市美術館にて。