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 鉢呂吉雄経済産業相が被災地を訪ね、そのようすを「死の町だった」と表現した問題で、引責辞任させられた。彼はそのあと作業服を記者にこすりつけ「放射能うつすぞ」といった、と報じられている。前段はともかく、後者は耳を疑うような発言だ。ところがここで問題は、鉢呂氏が原発推進派ではなく、慎重派であるということだ。

【新閣僚に聞く】鉢呂吉雄経済産業相 原発、基本的にはゼロになる
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110906/mca1109060503010-n1.htm


 要するにこの事件の本質は、原発慎重派の大臣の首を取るために、鵜の目鷹の目で失言を探していたメディアの前に、棚からボタモチで原発慎重派の大臣が失言をやらかした、という点にある。しかし、そういう逆風が吹くことくらい、当の大臣だってわかってたはずだ。そうした状況で何故こんな不用意な失言をするのか理解できない。


 政治家もマスメディアも、ほとんど中学生並みだと思う。問題の本質を見ず、些末な失言ばかり問題にする。どうしてこう幼稚なのだろう。やられる政治家の方も政治家で、つまらない失言ばかりしている。自民党政権の末期くらいから、こういう揚げ足取り辞任が増えてきて、民主党になって少しはましになるかと思ったら、まったくそれが変わらない。右でも左でも上でも下でも、誰が政権をとっても良いから、ちゃんと仕事して世の中を前に進めてくれ、と思う。


 もちろん、自分にもできることなんか何んもない。けど、とにかく今日はデモに行く。あまり長い時間は参加できないが、行くことが大事だと判断して行く。今日は震災から半年、9/11からちょうど10年というメモリアルデイ。自分が立ってる場所を見極める良い機会だと思っている。今日行くデモは、大阪なんばが開催地だ。ギャラリーもいくつか回る予定なので、さほど長い時間はいられないと思うけど、行かないとイライラして仕事が手につかないと思うので行く。この馬鹿馬鹿しい状況に沈黙してて、何が表現だ、何がアートだと思う。

原発ハヨトメロ!!
http://bit.ly/o2spa9


 それともう一つ、本日9月11日(日)は、ヤノベケンジ氏によるアーティストトークが、兵庫県立美術館にて開催される。原発と核の問題をテーマに制作を続けてきたヤノベさんが、911から10年後、311から半年後というこの日に何を語るか注目が集まる。原発でモヤモヤしてる、でも「デモじゃないんだよな」という方、是非。

ヤノベケンジ「アーティスト・トーク
9月11日(日) 14:00 〜15:30
兵庫県立美術館ミュージアムホール、聴講無料
http://bit.ly/p1O7sE