京都芸術大学卒展:谷原菜摘子さん

 京都芸大の卒展続き、これで最後。谷原菜摘子さん。この方はたぶん『TH』の読者はかなり気に入るんじゃないかな。とにかくド派手。人魚を囲炉裏で火あぶりにしてるの図。谷原さんは黒い別珍の上にアクリルで描いていくという技法。なので黒いのは絵の具が塗ってるんじゃなくて、逆に塗り残した部分。いったん描いちゃうと消せないので一発描き、下描きもしない。



 寄りで見ると人魚の尻尾がぶつ切りにされているのがわかる。お魚の切り身、よくこういう骨とか筋肉が覗いてますよね。さすがよく見て描いている。鱗とワタは取ってから焼いた方が良い、というツッコミは冗談です。あまりにも無惨過ぎないところも良し。



 子どもの頃強烈ないじめにあって、それが制作のモチベーションになってるらしい。黒の上に描くってのもそういう生育歴と無意識にリンクしてるのかも。しかし下のレースの透け感とか見事ですよね。これが一発描きってのが凄い。ちなみに谷原さんは私と家が近所。こないだ市内のカフェでお茶したのですが、良い子だったな。また一緒にお茶しましょうね!


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