Entries from 2013-01-01 to 1 year

篠山紀信さんにもネガごと捨ててもらうとの議員発言

児童ポルノ禁止法改定の真の目的は何か? 単純所持禁止、マンガ・アニメ「調査研究」への懸念(ITmedia ニュース) - Y!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130527-00000092-zdn_n-sci … 「2009年の法務委員会では「篠山紀信さんにもネガごと捨て…

古墳は日本最古のランドアートだ!

最近ツイートやブログのアップが少ないわけですが、一体何をやってるのかと言いますと、単行本の最後の仕上げをやっています。今度出る本は基本的に『TH』に連載した記事を中心にまとめてあるのですが、現代美術もサブカルチャーもごた混ぜの本で、ホラー…

「インストラクション99」後半

アートの中には物理的な材料を使わない、言葉だけでできたものがあります。なかでも「インストラクション(指示)アート」というジャンルは、もともと前衛音楽から派生し、かつてはオノヨーコさんが活発に取り組んでいたもの。ジョンレノンの「イマジン」もそ…

松井紫朗 展 「Forwards Backwards」

朔日はアートコートギャラリーへ、松井紫朗 展 「Forwards Backwards」に行ってきました。展示の中心は金魚鉢のシリーズ。逆さになった金魚鉢のなかを、金魚たちがフワフワと泳いで上がっていく、あれですね。逆さになった鉢はリング状の水槽の上に伏せて置…

谷川渥さん『肉体の迷宮』とわたくし

谷川渥さんの『肉体の迷宮』(2009)が、ちくま学芸文庫に収録されるとのこと。これは嬉しいニュースですね。この機会に買おうかなと思ってます。恥ずかしながら図書館で済ましてたものですから。 谷川渥『肉体の迷宮』 http://www.amazon.co.jp/dp/4480095489…

西洋美術史は壮大な二次創作の連鎖であり、キャラ萌えの表現である

おはようございます。昨日は大阪のマンガ系専門学校、OCAの最初の授業でしたが、今年は前期に一コマ増えて、グループ展を企画する授業を担当しています。この展覧会はちょっと面白くて、私の(例によって)珍妙な美術観がベースになっています。どういう美…

マンガの横書き論議と現代美術について

マンガの横書き議論がTL上に飛び交ってるのを見てて、いったん日本ローカルの市場で成功してしまった業界の苦しさってのもあるんだなあと感慨にふける今日この頃。現代美術はいくらやってもなかなか日本に根付かなくて、みんな海外に出て行ってしまうけど…

Sawako Tanizawa

Sawako Tanizawa is an artist of paper cut-out. But her works are not just paper cut-out, but also shadowgraphs at the same time. She draws the legends, myths, archaeological sites and natural features by her works. For example, the motif o…

谷澤紗和子さんインタビュー

美術作家の谷澤紗和子さんへのインタビュー、アップしました。いま谷澤さんは「切り絵作家」として人気が高まっている人で、さまざまな影を落とす切り絵には夢のような魅力があります。が、実は彼女の目論むものは途方もなく大きくて、ヨーゼフ・ボイスの「…

京芸 Transmit Program 04 KYOTO STUDIO/最後の手段 個展 「山奥吹く川」

京都には若手の作家が家賃を出し合ってシェアする共同スタジオがいっぱいあって、毎年この時期に「京都オープンスタジオ」というイベントをやっています。このイベントは直接的には新しい入居者を捜すためのものなのですが、地域との交流の機会になったり、…

三好彩さん個展「火」イムラアートギャラリー

昨日はイムラアートギャラリー(京都)で三好彩さんの個展を見てきました。ほとんど何も知らない状態で、イムラさんのサイトで作品画像を見て一目惚れ。早く行かなきゃと思っていたのですが、最終日にようやくお伺いできました。 ……なに、これ。犬でしょうか。…

上出惠悟さん、後藤靖香さん、大崎のぶゆきさん、岡田一郎さん

本日はギャラリー3件+学校に事務処理で立ち寄り。Yoshimiは上出惠悟さん。展示は素晴らしいです。金継ぎの花詰大皿が凄い緊迫感でした。内容はまた後日たっぷりとご報告します。 「游谷/上出惠悟」Yoshimi、4月28日(日)まで http://www.yoshimiarts.c…

関西コレクションズ、塩見允枝子、倉智久美子、赤崎みま、稲田早紀、おんなのこ屋さん

おはようございます。昨日は久々にギャラリーめぐりでした。国立国際は関西の公立美術館の常設展示から名品を集めた「美の響演 関西コレクションズ」のオープニング。セザンヌ、ピカソからデュマス、オピーまで、美術史の教科書がそのまま実物になったような…

ボランティアについて

@takuokomart アートイベントに学生が参加することはいいが、私は個人的には推奨しない。多くはアシスタントや体のいい労働力で終わってしまうからだ。美術が徹頭徹尾個人作業の結果でもあるということも忘れてはならない。逆に誰かと共同して何かをするなら…

幻燈記 「盲たる忌まわの際の幻燈師死出の船出に何を夢見む」 「伴天連の幻燈不意に消ゆ時に髑髏の曲馬虚空駆け逝く」 「死に際の瞼の裡を駆けむとす奔馬嘶くヴィオロンの如く」 「射干玉の闇夜に奔馬嘶けり死出の旅路を彩る幻燈」 「射干玉の闇夜を照らす幻…

超大河原邦男展

というわけで、兵庫県立の超大河原邦男展、プレビュー行って参りました。さすが大河原先生、兵庫県立にこれだけのお花が並んだことって、あんまり記憶にないような……。期待が盛り上がります。 エントランスにはどどんとシャア専用トヨタ・オーリスが。エンブ…

横尾忠則展「ワード・イン・アート」@横尾忠則現代美術館

諸事情で初日にはお伺いできなかったのですが、横尾忠則展「ワード・イン・アート」@横尾忠則現代美術館、見てきました。横尾さんの絵というのは凄まじい情報量で、見るのにかなりのエネルギーが要ります。そうした情報量の多さの理由は、本展タイトルにもあ…

兵庫県立「いのちの色 美術に息づく植物」

今日から始まった兵庫県立のコレクション展、とても良いです。タイトルは「いのちの色 美術に息づく植物」。美術作品の生命力が本当に芽吹いて花を咲かせ、大樹に成長していくためには、本当に長い時間が必要です。この展覧会はそのことを、まざまざと実感さ…

美術クラスタすごろく

もとはどなたが始めたものか存じ上げないのですが、2013年3月にツイッターに登場した「#美術クラスタすごろく」というハッシュタグに寄せて書いたたものです。プロの作家やギャラリスト、学芸員や批評家も混じって盛り上がり、とても楽しいハッシュタグでし…

京都市立芸大の大学院

本日は加須屋明子先生のお招きで、京都市立芸大の授業にお邪魔してきました。京芸には芸術学研究室といって、実技系ではなく学芸員や研究者を育成するコースがあるのですが、私がお邪魔したのは芸術学研究室の、学年を超えた合同授業でした。 一番上はドクタ…

京都精華大の卒展:岩田萌さん

ちょっとジョゼフ・コーネル的な雰囲気のある作品なんですが、一つ面白い仕掛けがしてあります。あんまり余計なことを書くと手品の種をバラしてるみたいな感じになるので、下の写真から読み取ってください。 上の写真の手は私の手です。どういうことか、ちょ…

京都精華大の卒展:多田麻利子さん

非常にいいお人形を作られる方。一体一体それぞれ表情が違ってとても豊かですし、作り込みも細かい。辻村ジュサブローさん系統の雰囲気の顔もあれば、いまどきのマンガっぽい表情のもあって、でも全体に同じ人が作ってるなという個性がある。ある意味理想的…

京都精華大の卒展:岩本樹さん

京都精華大の卒展で気になった方。日本画の岩本樹さん。とにかく巧いんですが、何を考えて描いてるのかよくわからない部分と、ちょっと異様なくらいリアリティーのある人物の表情が同居しているところに非常に惹かれる。タイトルは《Night of a certain day…

京都市立芸大の卒展

下はオマケ、最近の注目株、日本画の服部しほりさんの作品です。服部さんは来月個展があるので、そちらを楽しみにしています。このほか、今年は高木智子さんが学内展で個展形式の展示をしていて、かなり見応えがありました。今年はおせちだけじゃなく街角の…

京都市立芸大の卒展:新平誠洙さん

京都市立芸大、油画院1回の新平誠洙さんの作品。これ、パッと見ただけでは何がなんだかよくわかんないと思うのですが、じーっと見てください。8枚組になっていて、8枚全体の図柄とは別に、1枚1枚に心霊写真みたいに別の図柄が描かれてるの、おわかりい…

京都市立芸大の卒展:山下拓也さん

京都市立芸大、彫刻院2回の山下拓也さんの作品。これ、何が面白いのかというと、ぐるぐる回ってるんです。しかもモーターとか動力は一切使ってなくて、勝手に回ったり止まったりしている。なぜか。理屈は簡単、実は手前にエアコンの吹き出し口があって、そ…

京都市立芸大の卒展:迎英里子さん

京都市立芸大、彫刻科の迎英里子さんの作品(学年メモするの忘れてました、すいません)。圧搾空気で動く彫刻なのですが、面白いのは植物の会家のメカニズムにヒントを得ているところ。大きなボールの間に小さなボールが挟まった構造なのですが、この小さなボ…

京都市立芸大の卒展:吉田芙希子さん

京都市立芸大、油画院2回の吉田芙希子さんの作品。関西のアート好きならもう吉田さんはおなじみではないでしょうか。イケメンをモチーフにしたレリーフを作り続けている吉田さん。学内では既に大規模な二人展やグループ展に参加しているので、早く個展がみ…

京都市立芸大の卒展:中野友里香さん

京都市立芸大、油画2回の中野友里香さんの作品。タイトルは《MANDARA》。見たまんま曼陀羅の絵なんですが、よく見るとあらカワイイ。しかもさらに目を凝らすと、あ、このポーズは! ……という作品。私の好みから言うと、もう少し描線に美しさが欲しいなと思…

京都市立芸大の卒展:宮越裕子さん

京都市立芸大、版画院1回の宮越裕子さんの作品。タイトルは《lace004》。パッと見たところ、レースのテーブルクロスの上に置かれた薔薇、に見えるのですが、実は……という作品。ちょっとレディー・ガガを連想させますね。違う作品も見てみたいです。 宮越裕…