Entries from 2011-01-01 to 1 year

河村啓生(かわむら・のりお)「チントンカンカン」

京都市立芸の大学院の彫刻専攻の展覧会を見てきました。「チントンカンカン」という題で、生の野菜やボール紙などを使った彫刻など、面白いです。 「チントンカンカン」 京都・二条城前 @kcua http://bit.ly/oeZ7nL 自分が一番気になったのは、河村啓生(かわ…

「閨秀2.0」高田智美さんのこと

というわけで本日も「閨秀2.0」についてですが、本日ご紹介するのは高田智美さんです。高田さんはいわゆる旧「赤線地帯」をテーマに制作を続けている作家です。高田さんの作品は、遊郭、赤線の建物を撮影し、OHPフィルムに出力した布の写真を重ね、さらに…

伊東宣明さん個展『預言者』

今日は伊東宣明さんの個展『預言者』を見てきました。これはいちおう映像作品なのですが、実際には聴覚の要素の方あまり詳しく説明するとネタバレになるので実際に体験して欲しいのですが、非常に聞く人の生理に訴えかける作品になっています。で、たとえばm…

「閨秀2.0」栗田咲子さんのこと

来月やるグループ展「閨秀2.0」のこの話をいただいたとき、真っ先に声をかけた方が栗田咲子さんでした。理由の一つは単純に、勤務先が同じ学校という理由。もう一つは2年前の「絵画の庭」(国立国際美術館、2010)という展覧会に栗田さんが出品されたとき、う…

「閨秀2.0」ステートメントと作家紹介

というわけで来月開催のグループ展「閨秀2.0」、本日は企画者からのステートメントと、作家紹介の項目を追加しました。ただし、作家の部分はまだ「チラ見せ」。でもなんか十分にすごい感じがします。 「閨秀2.0」 http://bit.ly/rode38 自分はちょっと軽度の…

「Art Court Frontier 2011 #9」

昨日見た展覧会のことを少し。「Art Court Frontier 2011 #9」を拝見。毎年好例の同画廊のグループ展で、今年もユニークな作家多数。 「Art Court Frontier 2011 #9」 (アートコートギャラリー、9月17日[土]まで) http://bit.ly/niPBzb 和風でアニメ的なポッ…

「閨秀2.0」、その主催と企画

10月のグループ展「閨秀2.0」のサイト、少し更新しましたのでお知らせします。今回の展示の主催は「CAVE」という企画チームで、そこに私含め2名のゲスト企画者が加わってキュレーションするということになっているのですが、今回はその主催者からのご挨拶を…

アートスペース亜蛮人「幻想浪漫展」

昨日はデモのあとアートスペース亜蛮人「幻想浪漫展」に行ってきました。出品作家は足立善男、こだま美瑠兎、椎木かなえ、城景都、月夜乃散歩、灯火幻、原田ちあき、南真樹、萌木ひろみ、優、夜乃雛月、eerie。 会場にはお馴染み美瑠兎さんのほか、中村キク…

311/911

鉢呂吉雄経済産業相が被災地を訪ね、そのようすを「死の町だった」と表現した問題で、引責辞任させられた。彼はそのあと作業服を記者にこすりつけ「放射能うつすぞ」といった、と報じられている。前段はともかく、後者は耳を疑うような発言だ。ところがここ…

ギャラリー巡り

今日は久々にギャラリー回り、やっぱり楽しい。本日見た展覧会、まず最初は「池原悠太展」。ZIPANGU展でフィチャーされてる池田学さんと、どこか重なるものがあるように思えます。都市破壊の崇高系風景画であり、かつジャポネスクという意味で。 「池原悠太 …

『閨秀2.0』について

昨日は妙な夢を見た。なぜか自分が下山事件に関係する場所を尋ね歩き、公安に付け狙われ、しょっぴかれるという変な夢。なんで下山事件なんだろう? おとついはピーマンを食べる夢を見た。だからなんだというのだろう。もっとも、自分が夢をよく見るようにな…

姪っ子と三都物語

ここ数日、我が最愛の姪っ子を連れて、京阪神三都物語の行脚に出ていました。各方面へのご連絡遅くなり申し訳ございません。しかし本当によく遊んだ。この間に訪れた場所は右の通り。 京都:清水寺、清水坂で食事と抹茶パフェ、産寧坂、祇園で舞子体験、金閣…

memo:「森村泰昌「人間風景」−萬鐵五郎、松本竣介、舟越保武とともに−」展の中止について

以下、岩手県立美術館のサイトから転載。時間があったらリサーチしてみたい。 「森村泰昌「人間風景」−萬鐵五郎、松本竣介、舟越保武とともに−」展の中止について 今秋、岩手県立美術館で開催する予定でおりました標記展覧会を中止することとなりました。大…

菊畑茂久馬展、於・福岡市立美術館

これはかなりすごい。前衛芸術という括りを超えたダビンチ的な万能人。作品制作はもちろん、理論家としての著述、テレビ番組の構成、市内の大手百貨店「岩田屋Z-SIDE」のデザインまで、実に多岐に渡る活躍をしてきた大作家の回顧展。作品としては初期の非常…

村上春樹と殺される王

村上春樹関連のまとめ、補足。 羊という動物は、戦前に軍部が防寒用の毛皮を取るために飼育を推奨した動物だった、とのエピソードが「羊をめぐる冒険」には綴られている。我が国の綿羊産業の歴史のなかで、実際に軍需との関連がそれほど強固だったかどうかは…

村上春樹と「毒になる親」

わけあって村上春樹の初期三部作を再読していて、面白いことにいくつか気づいた。一つは70年安保の挫折体験が背後にあるらしいということ。学生時代に読んだときには、まるで気がついていなかったけど、これはモロだ。もう一つは作中に登場する架空の作家、…

モホイ=ナジ、打ち合わせ、バー新聞女

昨日は京都国立近代美術館で展覧会「視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション」、同じ会場で「やなぎみわ演劇プロジェクト三部作『1924』 vol.1 "Tokyo-Berlin"」を見ました。内容はまた機会があれば。やなぎさん髪型変えてかわいくなってた。 あと昨日…

極並祐、Tasting Art Exhibition

見たもの二つ。まずはJR三越伊勢丹6階「極並祐(きわなみ・ゆう)個展」、心地よい緊張感。阪急メンズ館「Tasting Art Exhibition」、入り口すぐの新聞女さんの作品に人だかり。ほかにも東學さんなど野心的な作品多数。毛利そよ香さんの作品が非常に力強い。…

「sweet memory —おとぎ話の王子でも」

さて、これは何でしょう? 実はこのジュエリー、涙と寒天でつくられたもの。協力者から涙を提供してもらい、そのときに思い浮かべた出来事や、その涙を共有したいと考える人を書いてもらったテクストとともに展示した作品。作家は林智子さんという方です。 …

memo:御堂筋「赤い服」ミステリー 夜中にせっせと着せ替えか

以下、朝日新聞の記事より引用。 「御堂筋「赤い服」ミステリー 夜中にせっせと着せ替えか」 大阪市は25日、御堂筋の歩道に置いたブロンズ彫刻の人物像19体に、赤い服のようなものが着せられていたとして、大阪府警東署に通報したと発表した。壊されるな…

アナログテレビ終了

昨日は地デジ完全移行の日でしたが、地デジ移行というより「アナログ終了」というニュアンスが、ネット上には色濃く漂っていました。この日は「テレビの新生の日」としてではなく、「テレビ時代の黄昏の日」として記憶されるのかもしれません。かつて娯楽の…

memo:シュヴァンクマイエルほか

22日に見た展覧会。「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展」、「ドールシンフォニー」京都文化博物館、「sweet memory おとぎ話の王子でも」京都芸術センター。いずれも見応えあり。感想は時間があればのちほど。

ジミヘンのギター・サクリファイス

昨日、ジミヘンのモンタレーの演奏を大学で上映したところ、例の壮絶なギタークラッシュを見て、授業終了後の感想に「楽器を壊すなんて許せません!」という意見が多数出ました。まあ単にジミヘンの猿真似してギター壊してるバンドとか見ると自分も凍り付く…

「コレクション展II 特集展示」兵庫県立美術館

今日から兵庫県立美術館で、新収蔵品のコレクション展が始まった。目玉はやっぱりヤノベケンジさんの作品だろう。兵庫県立は2009年度の動員が100万人を突破したこともあり、ヤノベさんの大作をはじめ、いくつかの現代美術作品を購入した。今回はヤノベさんの…

加藤泉「はるかなる視線」(心斎橋six)

昨日やっと加藤泉さんお展覧会「はるかなる眼差し」(心斎橋six)を見てきました。最初に私が加藤さんの作品を見たのは、確か2007年のMOTアニュアルだったと思います。そのときに作品から感じた得も言われぬ不気味な印象は、いまでも強く私の胸に残っています…

ART OSAKA

今日の収穫。Port Gallery Tの川辺ナホさん。スポットを使ったトリックアート的なもの、3D-CADを使ったと思しきドローイングなど、「立体とは何か」を再考させる試み多数。個展があったら是非行きたいと思いましたが、お住まいはひょっとして海外なのか…

マニエリスムとゼロ年代

唐突ですが先だって、ちょっと機会があって、伊東宣明さんという作家の方とお会いしたんですよ。伊東さんは既に国際的なグループ展とかにも出品しておられる方で、その後少しメールの交換とかもさしてもらったんですが。 で、そのメールの中でちょっと面白か…

「311以降」について

今朝方「311以降」という言葉を使ったら、ちょっと抵抗や違和感を覚えた方がいらしたようだったので、以下その件について。 ======================================== 事実上の問題として、311以降の状況に対応した実にさまざまな表現が、音楽や美術、そ…

クリエイターズ・ネスト、堂垣園江さん/栗田咲子さん個展「養いもの浄土」

昨日は心斎橋の「リズール」という文学バーで〈クリエイターズ・ネスト〉という催しにお邪魔してきました。作家の堂垣園江さんの自作朗読とトークを拝聴したのですが、自作解題みたいなものは結構すぐに終わってしまい、後半は中南米の危ない国々の社会事情…

展覧会神戸で三つ

昨日見に行った展覧会。 「カンディンスキーと青騎士」http://bit.ly/iOgWQB 「T氏コレクション」 http://bit.ly/lduJPK 「梅崎由起子 鈴木知子 夏の二人展」 http://t.co/DfEgeX0 カンディンスキーについてはまた改めて。「T氏コレクション」は奈良美智さん…