Entries from 2012-01-01 to 1 year

「言葉のアール・ブリュット 友原康博展」

おしらせです。5月に神戸で開催される展覧会「言葉のアール・ブリュット 友原康博展」でのトークイベントを行います。 「言葉のサラダ」とも言われる特異な言語感覚で、鋭く社会に突き刺さるメッセージを放ってきた統合失調症の詩人、友原康博。まさに「言…

子どもは現代美術の先生である

@rhinoeye 去年、阿修羅像を見て「あしゅらって、お口は三つあるけど、おしりの穴はひとつだから、たいへんだね」という名言を残した長女(8)は、先日、十一面観音像を見て絶句していた。 昨日は神戸大の大学院が主催したシンポジウム「子どもとアートをど…

三宅由希子/インカ・エッセンハイ

本日はakcuaの新鋭各賞受賞作家展「New Contemporaries」を見てきました。まあとにかく豪華な布陣なのですが、ともあれ『TH』の読者の皆さんは、三宅由希子さん目当てで行くといいと思います。私も初めて見たのだけれど、かなりゴシック。なんと妊娠してる…

「夢をあきらめるな」について

モーニング島田編集長の、 「あきらめなければ夢は必ずかなう」ほど悪質な言説はない、という話について http://togetter.com/li/265933 例の「夢をあきらめるな」についてなんですが、あの坂本龍一さんはもともと、民族音楽のフィールドワーカーになりたか…

「農家アート祭 vol.2」

今日は心斎橋のdigmeout ART&DINERというお店でやっているグループ展「農家アート祭 vol.2」というのに行ってきました。写真家のMOTOKOさんをはじめとするグループ展で、参加者はほかにdanny(イラストレーター)、桑島薫(写真家)、CHO-CHAN(イラストレー…

スパイラル・ジェティ

@sumito 真っ白な雪のキャンバスに描かれた巨大な地上絵。壮大なアート! http://design.style4.info/2012/02/snow-patterns/?pcview=true 上は雪でできたアートですが、このテの「ランドアート」のハシリである「スパイラルジェティ」という作品は、なんとg…

京都造形芸術大学の卒展

昨日は京都造形芸術大の卒展見てきました。一番目立ってたのは堀健さんの作品。カプセルの中にモーターと磁石が入ってて、小さな虫みたいにピョコピョコ動いているというもの。アイデア賞って感じですね。大学院芸術表現専攻立体造形領域の方です。 この学校…

吉岡洋先生からいただいたものいろいろ

たとえば男性のヌードや、太った女性ばかりを撮ったカメラマン、ローリー・トビー・エディソン。あるいは、スローライフの提唱者であり、100万人のキャンドルナイトの呼びかけ人代表である、文化人類学者の辻信一。 それから、いま話題の草間彌生の新シリー…

野波浩さんと

私がかねてから大ファンの、写真家の野波浩さんと、竹田団吾さんの衣装の前で。 先だって舞台衣装家の竹田団吾さんの取材にお伺いしたのですが、その際、野波さんも忙しいスケジュールの合間を縫って、取材に同席してくださいました。野波さんは竹田さんとの…

永遠と消滅

国立国際での草間展、三回目見てきました。やっぱりいろいろ思うこと多し。常設の方に昔のソフトスカルプチャーが置いてあるんですが、その頃のドロドロした表現と、今のある意味で天真爛漫とした表現の落差にしみじみと思いを馳せたり、ジョゼフ・コーネル…

京都精華大学の卒展

京都精華大の卒展行ってきました。いわゆる幻想絵画というか、シュルレアリスティックなのにピンと来るのが多かったような気がします。たとえば版画の原田咲さんの作品。ちょっとデルヴォーっぽいのですが、何ともいえない味があって好きです。ポートフォリ…

京都市立芸術大学の卒展その2

油画3回生の高木智子さん。いっけん抽象画に見えるんですが、ん? と思って立ち止まってじっと見てたら、なんと具象画じゃないですか。しかもおせち! これにはやられた。じっくり見てください。ゴマメとかエビとか黒豆とかが見えてきます。 ==============…

京都市立芸術大学の卒展その1

面白い作品が多かったので2回に分けて。まずはその1。今年は「日本」をテーマにした作品に面白いものが多かったような気がします。奇想、オタク、日本性といった傾向はずいぶん以前からあったとは思うのですが、今年は自分がピンと来る人が多かったです。 …

出張期間中のこと、いただいた本

この二日間にやったこと。日本画家の村上裕二さん取材、イ・ブル展、ホー・ニーツェン展、国吉展、青土社とコアマガジン編集さんとの打ち合わせ、石子順造展、松井冬子展。みっちり仕事して今日戻りました。青土社の編集さんからは、最近編まれた二冊の本を…

ヒミツ大学 vol.5 劇団態変

急に決まったのであわててお知らせなのですが、劇団態変の金満里さんとトークをします。劇団態変は障害者で作る劇団で、金さんはその主宰。ただし福祉ではなくアートの集団という強い自負を持って活動を続けてこられた劇団です。態変は1983年の立ち上げで、…

「解剖と変容:プルニー&ゼマーンコヴァー」

昨日開幕の展覧会「解剖と変容:プルニー&ゼマーンコヴァー」ですが、シュヴァンクマイエル好きな人は、たぶんかなり気に入るんじゃないかとと思います。プルニーは面白い人で、基本はベルメールっぽいんだけど、シュヴァンクマイエルみたいな感じもある。 …

京都嵯峨芸大の卒展、中山玲佳さん、ほか

■グループ展「SHOUKA」ギャラリー16 成安の洋画と写真の研究生と卒業生によるグループ展。タカスカナツミさんがちょっと面白い。現代美術二等兵を思わせるマイクロインスタ。就職活動や日常のストレスなど、等身大の心理がテーマ。タカスカナツミさんは2/8-2…

「We Dance Kyoto 2012」

この週末、ほんと行きたいんだけど、どうにも調整がつかずに泣く泣くあきらめているイベントがある。「We Dance Kyoto 2012」。2日間の全プログラムを通しで見ても3千円という異様に安い価格で、この2日間を見ればいまの京都のコンテンポラリーダンスは一…

高柳恵里、春名祐麻

今日行ったところいろいろ。 ■「草間彌生 永遠の永遠の永遠」国立国際 2回目。ものすごい人。映画は入れませんでした。どうも朝いちばんはむしろ混み合うみたい。12時前後が狙い目かも。 http://www.asahi.com/kusama/====================================…

アトリエサード『TH』最新刊 「もの派」から「モノ派」へ

いつもお世話になっているアトリエサード『TH』最新刊がアマゾンに並んだので、宣伝をちょっと載せておきます。まずは曾我蕭白の描いた虫魚禽獣を球体関節人形にした作家、福長千紗をレコメン枠で紹介。もう一つレコメン枠では「榎忠展 美術館を野生化する…

伝書鳩プロジェクト

昨日は「伝書鳩プロジェクト」という、大阪市の文化行事にスピーカーとして出席してきました。ゲストは私の他に美術作家の西沢みゆきさんと、アートプロデューサーの三村康仁さん。ご自身の生い立ちからアートの必然性、重要性をお話しになった西沢さん、近…

成安造形大の卒展

今日は成安造形大の卒展を見に行ってきました。以下、個人的に気になった作品を幾つか。まずは洋画クラス研究生、宗田晃さん《Our stories》。人物描写はなかなかの腕かと思いました。 =================================== イラストレーションクラス田中ゼ…

「ソドムの百二十冊」連載再開@『VOBO』

ごくごく非常に一部の方にカルト的な支持をいただいていた私の連載「ソドムの百二十冊」が、今月から連載再開になりました。エロスに関わる本ばかり120冊紹介していくという連載書評、サドの小説にちなんだタイトルです。この連載は本当に幸福な連載で、いっ…

contact Gonzo + Jecko Siompo

おはようございます。contact GonzoとJecko Siompoさんのコラボによる展覧会「raw meat in atlantis」(アートエリアB1)を見てきました。私が見たゴンゾの中では一番わかりやすく面白い展示でした。 contact Gonzo + Jecko Siompo 「raw meat in atlantis」…

石井岳龍は、路上にいる。

@ikiteru_movie トーク・ライブ・ツアー 『石井岳龍は、路上にいる。』を開催しました(1月15.日in神戸)。短時間ですが動画もアップしました。是非ともチェックしてみてください。『生きてるものはいないのか』 http://ikiteru.jp/news/?p=62 昨日このイベン…

速報:今日から「草間彌生 永遠の永遠の永遠」、国立国際

いきなり会場周辺から既に草間化が始まっている! これが前衛芸術家、草間彌生さんだ! レセプションではなんと歌も披露! さすがはハプニングの女王! 80代にしてほとんどが新作! ものすごいエネルギー! 「水玉の草間」のイメージが強い草間さんですが、…

年頭の抱負

おはようございます。三が日もついに三日まで来たので、年頭らしく今年の抱負などを少し。私は2007年に本を出して以来、単著というのが一つも無いのですが、今年こそは単著に取りかかろうと思っています。物書きのくせに5年も本を出していないのは問題だろ…